マテーラ
Matera 2001.7.7

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 イタリアのマテーラはサッシ(洞窟住居)が密集する町で世界遺産にも登録されている。バーリから行く場合、バーリ・ノルド駅にある私鉄Calabro Appulo Lucane線に乗り、約1時間30分で到着する。
 Calabro Appulo Lucane線は南イタリアの典型的なローカル線である。バーリを出発してまもなく、列車は見渡す限りのオリーブ林と牧草地の中を走る。マテーラには3つの駅があり、サッシを見るには地下にあるMatera Centrale駅で降りる。列車の便によっては、途中のALTAMUR駅で乗り換えになる場合もある。


マテーラ
サッソ・カヴェオーソ地区


 サッシの歴史は古く新石器時代に遡る。以降、19世紀初頭までサッシは少しづつ形態を変化させながら現在の町並みがかたち作られた。最初は単なる穴を掘っただけのものであったが、15世紀には洞窟の前に切石を積んで建物を建て内部空間を拡張して行った。その後サッシには貧しい小作農民や労働者のみが取り残され、マテーラは南イタリアの貧しさを象徴とするような町となった。現在、ほとんどのサッシは無人となっている。

 サッシはドゥオーモをはさんでサッソ・バリサーノとサッソ・カヴェオーソに分かれている。パスコリ広場からはサッソ・カヴェオーソ地区が一望できる。


マテーラ


マテーラ

マテーラ


洞窟教会

 マテーラにはいくつかの洞窟教会がある。これら洞窟教会は、イスラム教徒の迫害を受けたトルコの僧によって作られたものだ。その一つにサンタ・マリア・デ・イドリス教会がある。イドリス教会は小高い岩山にあり、坂道を上っていくと門番がいて鍵を開けてくれる。内部はひんやりしていて、まさに洞窟の中の教会という感じだ。門番には1人1,000Liraのチップを払う。 


マテーラ

マテーラ
サンタ・マリア・デ・イドリス教会
 
マテーラ
Calabro Appulo Lucane線
 
マテーラ
 谷の向こうは荒涼とした風景が広がる