ルクラ −ヒマラヤ・トレッキング−
Lukla 2008.4.30

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 カラ・パタール(5545m)からのエベレストの写真を見て、そこに個人でも行くことが可能であると分かったときから、自分もエベレストを見たいと思うようになりました。エベレストエリアの場合、ルクラまで飛行機で飛んでエベレスト街道を何日も歩くことになります。スイスのように登山鉄道に乗って行くわけにはいきません。
 しかし自分は山を知らない未経験者であり、体力的な問題と日程的な制約よりカラ・パタールは無理と思い、ナムチェ・バザール(3440m)もしくはタンボチェ(3867m)までを目標として計画しました。

カトマンズ現地で旅行会社と契約

 1人のほうが気楽なことより、ツアーにも参加せずガイドも雇わずに単独でトレッキングしようと考えていました。カトマンズに着いて旅行会社(朝日トレック)に航空券を手配するとき、「未経験者単独でのトレッキングはまずい。エベレスト方面は高山病になりやすい」と不安に感じていた痛いところをつかれ、結局タンボチェまで6泊7日のコース(US$884)を契約したのでした。コースにはガイド1名、ルクラまでの往復航空券(本人+ガイド)、空港までのタクシー、空港使用料、ロッジの宿泊料と食事、トレッキング許可証、エベレスト自然保護区入場料、寝袋レンタル料が含まれていました。

 荷物は最小限に抑え、残りの荷物はカトマンズのホテルで預かってもらいました。服装はジーンズ、Tシャツ、フリースにジャケットという軽装でした。夜のロッジはとても寒くダウンジャケットがあったら良かったと思いました。寝袋は必須です。日焼止め、サングラス、ポケットティッシュは重宝しました。道中足りないものがあったとしても、ルクラ、ナムチェで購入可能です。



トレッキング許可証(TIMS)
これを持っていないとチェックポイントで追い返されてしまいます



ガイドさん


◆ ルクラへ

 当日朝5時にガイドのラムさんがホテルまで迎えに来てタクシーで空港へ。搭乗手続きは全てラムさんがやってくれて私は何も考えることはありませんでした。待合室は白人のトレッカーばかり。日本人もちらほらいました。しばらくして便名が呼ばれ歩いて滑走路へ。AGNI AIRの飛行機は18人乗りで全て自由席。左側の席が山が見れて景色が良いです。
 6:30に霧に包まれたカトマンズ空港を離陸。ルクラ近くになり山が目の前まで迫ってきて、さらに高度を下げて山を這うように飛びながら、7:00ルクラ飛行場に着陸。傾斜した滑走路を登りながら速度を落とし停止しました。飛行機を出るとひんやりした空気。見上げると雪をかぶった山々が見えます。ルクラの標高は2804m。ここはヒマラヤの真っ只中です。
 荷物受取場所で無造作に放り投げられた自分の荷物を受け取り、仕事を求めて集まったたくさんのガイドやポーターのあいだをくぐりぬけ飛行場を後にしました。これからトレッキングの始まりです。



AGNI AIR 101便


ルクラ到着目前
山を這うように飛ぶ

ルクラ飛行場
ルクラ飛行場到着
飛行機を出るともうヒマラヤの真っ只中です


ルクラ飛行場
ルクラ飛行場


世界で最も危険な空港といわれる。ヒマラヤ山脈に囲まれた標高2,900mの断崖に位置し滑走路は460mと非常に短い。離着陸時は滑走路の傾斜を使ってスピードをコントロールする。天候不良により欠航が多く、朝一番の飛行機が欠航率が低い。

ルクラ飛行場
傾斜した滑走路とルクラの街


◆ パクディンへ

 ルクラのロッジで朝食を取ってからトレッキングに出発。ルクラの街外れにチェックポイントがあり、手続きはガイドのラムさんが全てしてくれました。トレッキング許可証等のチェックがあり、持っていないと追い返されてしまいます。街を出てからはハイキング程度の道のり。ポカポカ陽気でTシャツで十分。天気が良いなか、美しい風景と山を眺めながらゆっくり歩きます。
 10:30パクディンのロッジに到着。本日のトレッキングはこれで終了です。2時間ほどしか歩いていません。まだ十分に余力もあり、このままナムチェまで行けそうでしたが、高度順応のためここで宿泊する必要があるのです。とりあえずビールで乾杯しました。


ルクラ
ルクラのメインストリート シェルパ人で賑う

 ルクラはエベレスト・トレッキングの基地となっています。ホテル・ロッジ、レストラン、土産物屋が軒を連ね、トレッキング用品や日用品も入手できます。


ルクラ近郊
エベレスト街道を行くポーター

ルクラ近郊
チョルテン(仏塔)

ルクラ近郊
ルクラ近郊の田園風景

マニ石
マニ石 時計回りに歩く

カルヤルン(6511m)
カルヤルン(6511m)


ロッジの生活

 寝室はベッドが置いてあるだけ。板一枚で隔てられ隙間から風が入ってきます。夜は裸電球のみでかなり冷えます。布団も毛布も無くて寝袋は必需品です。毛布を有料でレンタルすることは可能。扉には簡単な錠前が付いていました。夕食はミックスチャーハンとオムレツとビールをオーダーしました。けっこう美味しかったです。ロッジでの飲み物代はビール2、ミルクティー、コーヒー2でRS930(1500円ほど)で少し高いなと思いました。飲み物はジリからポーターが運んでくるので高くつくのです。高度を上げるほど値段は高くなります。
 ロッジでは他に何もすることがなく、1人だと話し相手もいなくて寂しくなります。本でも持ってきたら良かったです。うつらうつら昼寝していると、高度が高いためか息苦しくなって目が覚めることがありました。


パクディンのロッジ
パクディンのSEE YOU LODGE
シェルパ人が経営

パクディンのロッジ
ロッジの部屋
ベッドが置いてあるだけ。かなり冷える

ダルバート
ダルバート
ネパールの基本的な食事。豆のスープ、ごはん、おかずのジャガイモ1品、漬物が付いている

パクディンのロッジ
トイレ