旅行記　サグラダ・ファミリア聖堂　ー地平線の彼方ー

サグラダ・ファミリア聖堂

Sagrada Familia　2014.5.12

◆サグラダ・ファミリア聖堂の予約

　事前予約はVisit Sagrada Familiaのサイトで予約できます。当日に窓口で購入することも可能。聖堂のみの見学は「SAGRADA FAMILIA」を、聖堂＋タワーを見学する場合は「SAGRADA FAMILIA AND VISIT TO THE TOWERS」を選択します。タワーを見学する場合は「生誕のファザード(Tower on the Passion Nativity facade)」か、「受難のファザード(Tower on the Passion facade)」のどちらかを選択します。生誕のファザードはガウディが生前に完成させた部分で、エレベーターで上り螺旋状の階段を降りて下ります。受難のファザードは上り下りともにエレベータ利用です。自分は朝一番９時入場の聖堂＋タワー付き「生誕のファザード」を購入しました（€19.3）。タワー入場は9:30で設定しました。クレジット決済するとメールでチケットが送られてくるのでプリントアウトしておきます。

サグラダ・ファミリア聖堂

　サグラダ・ファミリア聖堂は1882年に着工し、現在も建設中のカトリック教会の大聖堂。聖家族教会とも呼ばれます。初代フランシスコ・ビリャールよりアントニ・ガウディに引き継がれ、1926年にガウディが亡くなるまでサグラダ・ファミリアの設計・建築に全てを注ぎ込みました。
　2005年には誕生のファザードの部分が世界遺産に登録されました。2010年11月7日にはローマ法王ベネディクト１６世が訪れ、ミサが執り行われ正式にカトリック教会として認定されました。ガウディの没後100年にあたる2026年に完成予定と言われています。

◆誕生のファザード

　東側の誕生のファザードはガウディが直接指揮し完成させた部分で、イエスの誕生から初めての説教を行うまでの逸話が彫刻によって表現されています。スペイン内戦でダメージを受けましたが、外尾悦郎氏によって修復されました。

サグラダ・ファミリア聖堂
誕生のファザード

鐘楼の先端はピクナルと呼ばれ司教が被る冠を表す。鳩がとまる糸杉は生命の木、鳩は純潔のシンボルを示す

上段：受胎告知
聖母マリアは大天使ガブリエルよりイエスを身ごもったことを告げられる

下段：キリスト誕生

聖母マリアの戴冠
天に戻ったマリアはキリストに戴冠される

羊飼いの礼拝
　救世主の誕生を知りベツレヘムに馳せ参じる

エジプトへの逃避
　ヨセフは夢で天使の告知を受けエジプトへ逃れる

聖母マリアの訪問
マリアは受胎告知と同じくして懐妊したエリザベトを訪問する

嬰児虐殺
　イエスがベツレヘムに生まれたと聞いたヘロデ王が嬰児を虐殺した

大工の父ヨセフを手伝い働くイエス

◆受難のファザード

　西側の受難のファザードはガウディの死後に建設されたもので、最後の晩餐から磔刑、キリストの昇天、復活を表しています。

夕日を浴びるサグラダ・ファミリア聖堂

受難のファザード

工事が進むサグラダ・ファミリア聖堂

福音の扉
受難のファザード入り口にあり新約聖書よりイエス最後の２日間を抜粋している。手前の像は鞭打ちの刑を受けるイエス

ペテロの否定
護身のため３度もイエスを知らないと言った。自らの行いを恥じて泣き崩れるペテロ

イエスの裁判
　ユダヤ総督ピラトはイエスが無罪と知りながら死刑判決を認めた。手を洗うことにより自分に責任がないことを示した

上段：キリストの磔刑
ヨハネに慰められるマリアとひざまずくマグダラのマリア

下段：聖骸布を手にするヴェロニカ
十字架を背負いゴルゴタの丘へ向うイエスの顔を彼女がベールで拭うと、そこにはイエスの顔が写し出されていた

上段：キリストの埋葬
ヨセフとニコデモがキリストを埋葬する。聖母マリアがひざまずく

下段：十字架を担ぎ上げるシモン
聖母マリア、クレオファスのマリア、マグダラのマリアが泣き崩れる

◆聖堂内部

　自分は朝一番９時入場の聖堂＋タワー付き「生誕のファザード」をネットで事前予約していました（€19.3）。朝９時前でしたが長蛇の列で予約していたおかげで並ばなくてすみました。
　聖堂内部に一歩入ると大木に囲まれた森のなかにいるかのような安らぎを感じました。今まで幾多の教会を見てきましたがこんな教会は初めてです。賛美歌の音楽とともに工事中のキーン、ガーガーという音が鳴り響いていました。

サグラダ・ファミリア聖堂の内部
宮崎駿の風の谷のナウシカが腐海の森深くに落ちた場所とそっくり

中央の４つの柱には４人の福音書記者がシンボルで示されています。
マタイ（人）	マルコ（獅子）	ルカ（牛）	ヨハネ（鷲）